top of page

オクゲサマペンギン

ペンギン目ペンギン科キングペンギン属

SPHENISCIFORMES Sphenscidae Aptenodytes patricornustibium

学名「パトリコールヌスティビウム」は、ラテン語で「貴族の化粧角」の意の合成語。和名の「お公家様ペンギン」は烏帽子状の冠やその姿が公家装束に似ることに由来する。
 雄は頭にいわゆる立烏帽子に良く似た冠を持ち、背中からフリッパー(両翼)にかけて萌黄色の羽毛を生やす。雌は振分髪に似た冠で、背中からフリッパーにかけての羽毛は紅梅色。雌雄ともに特徴的である首周りと腹の下の羽毛や、襪(しとうず)のような白い足もあいまって、平安の衣装を想わせる。
 立烏帽子状の冠は皮膚が網状に硬化したもので、これを利用して、集団で海水表面付近を泳ぎながら大量の泡を作り、リング状の泡の壁の輪を徐々に縮めていき、魚やイカ、エビなどの獲物を追い込む漁を行う。
 また、鳴き声によるコミュニケーションを好み、互いに5・7・5を基調としたリズムにのせて意思疎通を図る。リズム感の良い雄鳥は雌鳥だけでなく、若い雄鳥も惹きつける。これは、求愛行動においてもパートナーを決定する重要な要素となっているため、若い雄鳥が修行に来ているとする研究もある。

bottom of page